約束
2012年 03月 22日
鮭を焼きながら、昔の彼女の事を思い出した。
新潟に居るころ出来た彼女は、スターダスト・レビューのファンで俺もよく聞いていた。
ドライブしながらいつものようにカーステからはスタレビが流れてくる。
そんなとき彼女がニコニコしながら『シュガーはお年頃をピアノで弾いてくれたら鮭のムニエルを作ってあげる』なんてつぶやいた。
あんなJazzぽいブギなんて弾けるわけもなく諦めてた。
そんなある日彼女の父親が亡くなった。
そして新潟ではかなり大きい食品会社の社長だったことも知った。
彼女は長女で、会社を継ぐために入社。俺はフリーターのような学生。
彼女はどんどんと先に大人の階段を駆け上がる。
ある日彼女から衝撃的な発言。
『お見合いすることになった』
ガキだった俺はただ下をむきながら『そーなんだ』とつぶやいた。
以前は二人で行ってた喫茶店も一人で行って、おいてあるピアノを狂った様に弾いた。
何時間も…
何時間も…
そんな生活に嫌気がさして、親しい仲間にだけ告げて新潟を出た。
東京にもどったある日、ひょんなことから『シュガーはお年頃』のバンドスコアを手に入れた。
とても弾き語り出来る楽譜ではなかったが、アレンジしてがむしゃらに練習して弾けるようになってた。
2年が過ぎたとある日曜日の昼下がり。
一本の電話はその彼女からだった。
『普段は夢なんて見ないけど、貴方の夢をみて、気になって…』
ビックリだった!?
何せ、翌月仲間の結婚パーティーで新潟に行く予定だったから!
結婚する仲間は彼女とも共通の仲間で、彼女もパーティーに参加したいと言い出して、話しはとんとん拍子に進んで合う約束をした。
翌月久しぶりの再会。
髪型がロングヘアーになってた。
おしゃべりは止まらず2年のスペースはすぐに埋まる(^O^)
まだ結婚してない事も知った。
でも、彼女にピアノは弾いてあげなかった。
ピアノはあるわけもなく(笑)
パーティーでは久しぶりに会う奴ばかりで楽しい時間は過ぎるのが早い。
帰り道ではまたまた彼女のビックリ発言!『今だけ彼女にして』は心臓が止まった(笑)
せめてパーティー開場で言ってくれたらきっと俺はピアノを…
シュガーは…を弾いただろう、そして約束の鮭のムニエルもたべただろう(笑)
ちなみに、シュガーはお年頃は今でも弾けるよ!
たぶんf^_^;
そして鮭が焼けたから弁当箱に乗せた!
by PA-LA-LA
| 2012-03-22 08:47
| ミュージック